冷静な対応が鍵になる

医師が転職で医局を円満退職するために

医療業界は非常に狭い世界です。 たとえ医局を辞めても、学会が同じなら会う機会もあるはずです。 またありもしない噂を流されることもあります。 特に医局は昔ほどではないにしても、教授の力は大きなものがあります。 その権力と反目しても決して良い結果にはなりません。 また転職先にも悪影響を与えかねません。 医局を円満退職するために把握しておくべきポイントとはどんなものなのでしょう。

転職先に目途をつけておこう

医師の中には医局に対して不満を抱えている人もいるでしょう。

医局のトップである教授の考え方に賛同できない場合や、医局の人事が不公平だと感じる場合が多いようです。かと言って、医局を退職したらすぐに新たな勤務先が見つかるとは限りません。

もし医局に不満があり、とてもこのまま勤務し続けることはできないと感じるのであれば、あらかじめ転職先に目途をつけてから退職するようにしましょう。

転職先に目途をつけておけば、安心して退職に向けて動くことができます。医局を辞めた後の勤務先が見つかるかどうか、不安を抱かなくて済むよう、退職を申し出る前にしっかりと計画を立てておいてください。

退職の意思を伝える際の注意点

医局を退職する意思を固めたら、まず最初に話をしなければならないのは自分の上司です。

上司を飛び越え、いきなりトップである教授に話をすると、上司の立場がなくなってしまい反発されるだけですので、絶対にするべきではありません。

必ず序列を守って話をするようにしましょう。

また上司に話をする前に、同僚などに退職のことを伝えてはいけません。もちろん退職理由も同様です。

上司に話をするまでの間に噂が先行してしまい、退職理由などが正しく伝わらず、トラブルになってしまう危険があります。退職が決まった際の手続きなども、基本的に上司の指示に従うようにします。

退職理由は自分の都合にしておく

医局からの退職を考えるということは、現在の職場に何らかの不満があるはずでしょう。ですがその不満を退職理由にすることは、医局のトップである教授に不満をぶつけることになってしまいます。

それでは教授と反目することになってしまいます。

医学会は非常に狭い世界ですから、転職後も何かの機会に会ってしまうことも十分に考えられます。そのような世界で医局のトップと気まずくなってしまうと、医師としての今後の活動にも支障をきたしてしまいます。

退職理由を伝える際には本音を隠しておくことが望ましいです。

しかしながら、退職に際しては何らかの理由を示す必要があります。家庭の事情や介護、女性医師の場合は結婚を理由にすると受け入れられやすいでしょう。あくまでも自分の都合で退職することにすれば、不快感を与えずに済むはずです。

強引な引き留めなどにも冷静な対応が必要

医局を退職する旨を伝えると、退職を引き延ばされるケースがあります。

あくまでも自分の都合で退職理由を伝えていても、同様です。

もちろん退職する権利はありますが、「権利があるから退職するのは当然」という強硬な態度をとると、後々気まずくなってしまいますので避けるべきです。多少強引な引き留めにあった場合も、冷静さを保って退職せざるを得ない理由を説明しましょう。

医局に不快感を与えるほど、退職が遅れるなどのリスクも高まります。せっかく決まった転職先に迷惑をかけることにもなりかねないので、常に冷静な対応が必要です。

転職サイトを利用すれば円満退職のサポートも受けられる

医局を退職する医師は、初めて転職する医師がほとんどでしょう。

転職に際しては、転職サイトの利用が非常に有効です。

担当コンサルタントが医師の経験やスキルに合い、希望条件にも合致する転職先を提案してくれます。

もちろん、医局の退職トラブルについても的確なアドバイスをしてくれます。転職サイトへの登録は、転職先を見つけるだけでなく、退職を成功させるためにも有効なのです。