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国の医療費削減施策は医療施設にも大きな負担を強いています。 これによって、経営状態の悪化や潰れるところも出てきています。 そのため転職に際しては、転職先の経営状態を知っておくことが大切です。 経営状態は、財務情報を入手するなどの机上調査である程度把握できます。 しかしながら、机上調査だけでは医療機関の実態を把握できないケースもあり、実地調査の必要性が高まっています。 では実地調査でどのような点をチェックすると良いのでしょうか。
医療機関の経営状態を知るうえで最も大切なのが、外来患者数のチェックです。
受診する患者数が多ければそれだけ多くの収益を上げやすくなるからです。とはいえ、医療機関の患者数は時間帯や曜日などによって異なります。
そこで、一般的に外来患者が増えやすい傾向にある診療開始時間や診療受付の終了する直前などに様子を見に行くと良いでしょう。本来、外来患者が多いはずの時間帯に患者が見当たらないなどのケースでは、経営状態が厳しくなっている可能性が高く、注意が必要です。
実地調査では、病院スタッフの雰囲気も見ておきましょう。
スタッフ同士の雰囲気が険悪であったり、明るさが見られない、愛想が悪いなどの場合は経営状態に疑問符が付きます。
例えば給料の遅配や給料を下げられるなどがあると、辞めていくスタッフが増えます。すると人手不足になり、忙しさも倍増するでしょう。その結果、職場の雰囲気も暗くなってしまい、イライラして愛想も悪くなってしまいます。
これらがスタッフの雰囲気に現れてくるのです。
もし経営状態が良好であったとしても、雰囲気の良くない中で働かねばならないのは大変です。
経営状態の把握だけでなく、気持ちよく働ける職場かどうか、雰囲気は自分の目で確かめておきたいものです。
医療機関に足を運んだ際には、清掃がきちんとできているかどうかもチェックしましょう。
清掃には人手が必要ですから、コストがかかります。清掃が行き届いていない医療機関は、経営状態を少しでも改善するために清掃コストを削減している可能性があるのです。
外来患者やスタッフが多数往来する待合室などの部分は、多少清掃が行き届いていなくても汚れは目立ちづらいです。
そこで、トイレの清掃がどの程度できているかを1つの判断基準にするとよいでしょう。トイレは汚れやすい場所ですので、丁寧に清掃を行わないと汚れが目立つようになります。実地調査で医療機関を訪れたら、トイレを利用して清掃具合を確認してみてください。
実地調査の際には医療機関の中だけでなく、周辺の様子も見ておけば参考になることがあります。
病院の外来患者は、近隣で暮らしている人たちが中心となります。特に個人病院などの患者は、ほとんどが病院から徒歩圏で生活している人達でしょう。
つまり病院周辺の雰囲気から、患者層を把握できるということです。新興住宅街なのか、下町なのか、マンションが多いのか、高級住宅街なのかなど、街並みから、住んでいる住民が想像できるはずです。
また街並みの違いによって、住民の気質も違ってくるはずです。
転職した際、患者とのコミュニケーションに大いに役立つはずです。
実地調査をしようにも、医療機関が開いている時間帯は自分も仕事がある、というケースがほとんどでしょう。
自分でなかなか実地調査ができないという場合は、転職サイトのコンサルタントに頼ってみましょう。転職サイトでは様々な医療機関についての情報を収集しています。机上で得られる情報だけでなく、実際に各医療機関に足を運んでいるコンサルタントもいるはずです。
そこで、転職先についての実地面をコンサルタントに尋ねてみましょう。転職サイトを利用すれば実地面で知りたい情報が得られることもあるのです。