循環器内科の転科に求められるもの

医師に人気があり競争も厳しい循環器内科への転科

循環器内科は内科のなかでも医師数が非常に多く、現在でも転科を志している医師は多いと言われています。 特に循環器内科で使用する心臓カテーテルの手技に対するスキルの高い医師は一時期非常に注目されていました。 しかしながら現在ではカテーテルだけに特化した医師ではなく、循環器内科の医師としてトータルに活躍できる医師が求められています。

高いスキルが求められる循環器内科

循環器疾患の疑いがある場合は、最初に循環器内科で診療します。

診察で疾患を見極め、患者の状態が薬物療法で治癒が可能、もしくはカテーテルの手技で治癒可能であれば、循環器内科で治療を施すことになります。

診察の結果、開胸手術の必要性が認められたり、大手術が必要な場合のみ循環器外科に移すことになります。
すなわち循環器内科は、カテーテルで治癒できる範囲までの循環器疾患を受け持っているわけです。

この心臓カテーテルは非常に高いスキルが必要になるため、一時はこの治療方法に抜きんでた医師がもてはやされましたが、現在はトータルに循環器疾患を治療できる医師が求められています。

循環器内科への転科が多い診療科

循環器内科に転科を希望する医師は色々な診療科に及びますが、多くの場合、自分の診療科の治療で循環器内科の知識に触れる機会が多い診療科の医師が転科を考えるようです。

心臓血管外科からの転科

心臓血管外科の医師が循環器内科に転科するのはよく見られることです。

心臓血管外科の手術では非常に体力が必要で、年齢を重ねてくると手術を続けるのが難しくなります。

そのため心臓血管外科で臨床経験を積んだドクターが外科の世界から循環器内科医を希望することが多く見られます。すなわち、一生涯医師として働くために循環器内科への転科を考えるのです。

心臓血管外科から転科するメリットは、疾患の状態の程度により手術を選択するべきか否かが判断できるため、循環器内科領域での治療計画立案に活かすことができます。

内分泌内科や泌尿器内科からの転科

他の内科分野からの転科もあります。

循環器関連疾患の治療には内分泌内科や泌尿器内科との連携が必要なケースがあります。

これらの分野の医師が循環器内科の知見に触れることで、魅力を感じ、転科するのでしょう。循環器内科で行われている治療だけでなく、これらの診療領域の治療法や知識・経験を組み合わせることで、治療法の選択肢が広がると言えるでしょう。

麻酔科からの転科

麻酔科の医師にとって、循環器内科の知識は非常に重要な知見になっています。

麻酔科の医師が麻酔管理をするときに常に念頭におくのが循環器と呼吸の管理です。

そのため麻酔科医にとってカテーテル治療は、非常に重要な診療手段として認識されており、興味の対象として捉えている場合が多くあります。

循環器内科医師に求められる要素

循環器内科は医師のスキルを見極めやすい診療科です。

カテーテル治療などはその代表と言えますが、将来的にそれだけでは十分とは言えません。循環器内科の治療は、医療業界の中でも新しい技術や治療方法が日々開発されている分野です。

常に新しい知識を学ぶ姿勢が求められるのです。

現在循環器内科に就いている医師にも同様の姿勢が求められています。そのため、循環器内科に転科しようと考えるのであれば、これらの姿勢を保ち続ける強い意志が必要になってきます。

転科に際して必要なこと

循環器内科への転科は医師の中でも人気があり、その分、競争も激しいと言われています。

転科を志す医師は循環器内科に何らかの形で関わっていた医師が多く見られ、それだけ知見を持ち合わせている医師が多いということになります。このような場合、転科を成功させるには、少しでも早く求人情報を入手すること、そして自分の知識や経験が少しでも活かせる病院に応募することです。

そのためにも転職サイトへの登録は非常に有効な手段ではないでしょうか。