求人は少ないが高齢化により需要は高い眼科医師

求人は少ないが高齢化により需要は高い眼科医師

厳しい状況でも十分転職はできる

求人は少ないが高齢化により需要は高い眼科医師

平成22年に厚生労働省によって実施された必要医師数実態調査によると、眼科医の求人倍率は1.14倍となっています。 このデータでは、眼科医は不足しているものの、深刻というほどの状態でないことが読み取れます。 実際に眼科医の求人情報は少なめのため、転職は厳しいとも言われていますが、その一方で、優秀な眼科医に対するニーズは確実に高くなっています。 その理由はどういうものでしょうか。 また眼科医の転職事情とはどのようなものか、ご説明しましょう。

 

現代の眼科受診患者とは

高齢化によって、白内障や緑内障の患者は増加しつつあります。

また近年では視力回復のためのレーシック手術も一般的になってきているだけでなく、仕事でPCを長時間使用する人や、スマホの長時間使用によるドライアイの患者も増えつつあります。

すなわち高齢化や現代の文化などによって、眼科を受診する患者は以前よりも確実に増えています。今後この状況は変わることなく、更に加速することが予想されます。

専門医に有利な転職

医療施設は多くありますが、眼科専門の病院は非常に少数です。

必然的に眼科医の転職先として人気が高くなり、求人があっても競争率は高いために、眼科専門医資格を保有している医師ならば有利になるでしょう。

また専門医資格に加えて豊富な手術経験があると、眼科専門の医療施設だけでなく、一般病院における糖尿病などの合併症治療に対するニーズも高くなり、転職先候補を幅広く設定できます。

専門医資格未取得の医師の転職

上記のように、眼科専門病院への転職は、専門医資格がなければ非常に狭き門となってしまいます。

ただ、日帰り手術やレーシック手術を実施している診療所などは近年増えてきています。これらの施設に転職し、技術を習得する選択肢もあるでしょう。レーシック手術は新しい医療技術が導入された分野でもあります。

転職を考える診療所などに最新の設備や医療機器があるのかは、事前に確認しておくべきです。またこれ以外にも眼科医専門医制度研修施設に勤務して、専門医資格の取得を目指す選択肢もあります。

専門医資格を取得すれば、眼科医としてのキャリアップにつながります。

なお専門医制度研修施設を転職先に選ぶ場合、指導医にどれほどの経験があるのか、教育プログラムの内容や質、専門医資格取得に必要な症例と症例数は確保されているのかなどをしっかり確認しておくべきでしょう。

眼科医師数の地域格差も考慮しよう

厚生労働省が平成26年度に発表した人口10万対医師数データでは、全医師数が最も多いのは京都府で、次に東京都、徳島県の順になっています。

しかし眼科医が最も多いのは東京都で、次いで大阪府、京都府の順になっています。つまり眼科医に限って言えば、大都市圏に多いことが特徴と言えます。また眼科医が最も少ないのは埼玉県で、青森県、茨城県の順に増えていきます。

この理由として、眼科医は開業している医師の比率が高く、そのために人口の多い大都市圏に偏っているとも言えますが、決してそれだけが理由とも言い切れません。

大都市圏ではなく、地方に転職先を求めるなら、転職は比較的成功しやすいケースもあるはずです。すなわち、大都市圏の医療施設だけに的を絞って転職先を探すよりも、都市の周辺部や地方都市で転職先を探す方が有利なケースが多いのではないでしょうか。

転職を成功させるために必要なこと

眼科の転職事情は、現時点では決して楽観できるものではありません。

狭き門に多くの医師が詰めかける状態になっています。眼科専門医の場合は眼科専門病院だけでなく、一般病院まで転職の視野を広げていくべきであり、専門医資格未取得医師の場合は、技術を高めつつ専門医資格の取得で将来に備えるべきでしょう。

しかしながら、求人数はそれほど多くありません。大都市圏だけではなく、都市周辺部や地方都市に活路を見いだすことも必要になってくるでしょう。

そのような時には転職サイトを活用しましょう。担当のコンサルタントが経験やスキル、専門医資格などに応じた最適な転職先を見つけてくれます。

もちろん都市部だけでなく、都市周辺部や地方の求人情報もピックアップしてくれます。活用してみてください。