求人は多いが見極めが大切！

求人数の多さゆえに目標を見定めたい消化器外科医師

日本対がん協会の2015年がんの部位別死亡数統計によると、日本人の死因の第一位はがんで、そのなかでも死亡率のトップは、男性は肺がん、女性は大腸がんでした。 男性の二番目は胃がんで、三番目は大腸がんとなっています。 また女性の二番目は大腸がん、三番目は胃がんでした。 これらから分かる通り、消化器系のがんによる死亡率は高く、人々の関心も高いと言えます。 これによって消化器外科や肛門科の医師への需要は高まっています。 消化器外科や肛門科の転職事情はどのようなものか、ご説明しましょう。

消化器外科・肛門科の求人が多い背景

消化器外科や肛門科の医師に対する求人は非常に多く見られます。
現実的に胃がんや大腸がんが多いことだけが理由ではありません。

胃がんや胃潰瘍に対する知識の広まり

胃のがんや潰瘍の原因にもなりうるピロリ菌の存在がメディアなどを通して広く知られるようになったこと、また現代社会のストレスによる胃潰瘍などの存在も、消化器外科や肛門科へのニーズが高まっている要因と言えます。

健康に対する意識の向上

世間では健康に対する意識が高まっており、人間ドッグや定期健診を受ける人が増え続けています。

この中の検査項目として、内視鏡による胃や大腸の検査は消化器外科や肛門科の領域です。すなわち、検査ができる消化器外科や肛門科の医師が求められているということです。

これらのことが要因となって、医療施設側も積極的に医師の雇用を進めています。

転職に際しての注意点

上記のように消化器外科や肛門科の医師に対する求人は非常に多く、その中から自分の理想に合致した転職先を選ぶことができます。

ですが、求人が多いからこそ留意しなくてはいけないことがあるのです。

求人先のデータだけを鵜呑みにしないこと

求人情報には医療施設名や年収、勤務条件、その病院での症例実績など色々なデータが記載されています。

専門領域の症例数が多いという理由で選んでも、専門領域の症例を担当できるのかどうかの確証はありません。先輩医師が症例を独占して回さないケースもあるのです。

ニーズの高さゆえに激務になりがち

消化器外科や肛門科の医師に対する需要は、一般の人々の胃がんや大腸がんなどに対する意識の高さと比例して非常に高くなっています。

それゆえに、全ての症例を担当させられてしまい、休みも取れない激務になってしまうケースもあるため、注意が必要です。

専門医取得も視野に入れる

専門医資格は医師の将来にとって非常に重要です。

資格が取得できない医療施設での勤務は、将来の年収アップにもつながりません。

また需要が高い診療科のため、医療施設としても専門医資格を持つ医師を在籍させておけば、患者の獲得にもつながります。

専門医資格を取得できる医療施設は昔よりも増えていますので、キャリアアップを考えるのであればこのような転職先を選択すべきでしょう。

幅広い領域での転職を考える

消化器外科や肛門科の医師は、内科や高齢者施設、緩和ケア施設など様々な医療施設に転職することが可能です。

ＱＯＬを意識するのであれば、忙しい病院勤務ではなく、それ以外の施設に転職することも視野に入れるなど、幅広く判断すべきでしょう。

転職先についてのより詳しい情報を得るために

消化器外科や肛門科の医師はニーズが高く、多くの求人情報がありますが、掲載されている情報だけでは本当に希望をかなえられる勤務先かどうかの判断はできません。

転職先の詳しい情報を知るためには転職サイトに登録し、コンサルタントに依頼して詳しい情報を調べてもらうことができます。

また医師としてのキャリア形成にマッチした病院なのか、専門医資格の取得はできるのか、先輩医師の評判なども知ることができます。

これらの情報があれば希望に沿った転職先かどうかの判断もできるでしょう。

転職サイトはニーズの高い消化器外科や肛門科の医師こそ活用する意味があると言えるでしょう。